デンタルケア
ここ最近、「成犬のおよそ8割が歯周病を持っている」と言われ始めたのをきっかけに歯の健康が見直され、徐々にデンタルケアの重要性が一般に浸透しつつあります。
しかし、実際に歯のケアをされているのは全体の4割に満たないようで、残りの6割程のお家では「やらなきゃ」と思いつつ、忘れてしまう・嫌がられてしまう・やり方が分からないなどの理由から、実際にはなかなか出来ていないのが現状の様です。
ところが、歯周病はある程度進行しないと気づきにくいという盲点があります。そのため、症状の無い頃(可能であれば小さい頃)からのケアが重要となります。
歯について
犬猫も人と同じように乳歯が生え、成長に従い乳歯が永久歯に生え変わります。

- 犬
- 乳歯 :28本
- 永久歯:42本

- 猫
- 乳歯 :26本
- 永久歯:30本
(ちなみにヒトは乳歯が20本、
永久歯は32本です。)
生後3週齢くらいから乳歯が生え始め、生後2か月くらいで生え揃います。その後、生後4-5カ月から永久歯が生え始め、生後7-8ヵ月で生え揃います。
この生え変わりの時期は、口の中がむずがゆくなるのか、特に犬では色々な物を噛みたがります(椅子やテーブルの脚、扉、おもちゃ、お家の方の手、などなど・・・)。しかし、犬猫の歯は我々ヒトの歯と違い細く薄い形状の歯なので、硬い物を噛んだ時などに折れてしまうケースが少なくありません(歯折れ)。ですので、「これなら噛んでもいいよ」というやわらかめの物を与えておくようにしてあげてください。
可能であれば、生え変わりが終わるころに一度、歯の本数や形、位置などをチェックしてあげてください。乳歯が抜けきらずに残ってしまう乳歯遺残や歯列の乱れ(歯並びが悪い)があると、食べカスが溜まりやすくなって歯石や歯周炎の原因となります。